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借用書の書き方

説明借用書には、特にこれといった形式があるわけではありません。ですが、万が一相手が貸したお金を返済してくれなかった場合、お金を回収するためには裁判で勝つ必要がありますが、そのためには借用書を証拠として法的に意味のあるものにしておかなければなりません。

借用書を法的に意味のあるものにするために最低限、以下に挙げてある記載事項は書くようにしましょう。

 

① 書面のタイトル(標題)

タイトルには、借主(債務者)のみが署名・捺印する場合は「金銭借用書」と書き、借主(債務者)と貸主(債権者)の双方が署名・捺印する場合は「金銭消費貸借契約書」と書きます。このように書いてあれば、そのタイトルを見ただけでこの書面は何を目的とし、どんな取り決めをしたものであるかがはっきりと分かります。もっとも、タイトルにはその程度の意味があるぐらいで、法律的な効果の面からみればほとんど意味がありません。ですので、厳密にいえば、書面のタイトル(標題)は最低限必要な記載事項ではありません。

しかし、契約書にはタイトルを書くのが一般的ですし、また、後で相手に「契約内容を勘違いしていた」と言わせないためにも、この契約書がどんな契約書なのかが一目ではっきりと分かるようにタイトルは書いておくべきでしょう。

 

② 金銭の授受があったこと及びその金額

金銭消費貸借契約とは、金銭を消費貸借契約の対象とするものです。そして、この消費貸借契約については民法587条で「消費貸借は、当事者の一方が種類、品質及び数量の同じものをもって返還することを約して相手方から金銭その他の物を受け取ることによって、その効力を生ずる。」と規定してあります。すなわち、金銭消費貸借契約の成立には、「金銭の授受」と「返還の合意」の2つが必要なのです。「金銭の授受があったこと」は必ず書面に書くようにして下さい。また、具体的にいくらの金銭の授受があったのかを特定するため、金額も必ず記載しましょう。以下に、金銭消費貸借契約書の場合と借用書の場合の記入例を挙げておきますので、参考にして下さい。

◎金銭消費貸借契約書の場合

「甲は、乙に対して、平成☐年☐月☐日、金☐円を貸し渡し、乙はこれを借り受け、受領した。」

 

◎借用書の場合

「私、☐☐(借主の名前)は、平成☐年☐月☐日、金☐円を☐☐(貸主の名前)からたしかに借り受け、受領しました。」

 

③ 返済日

そもそも、お金の貸し借りをする目的は何でしょうか。それはもちろん、借主がお金を使うためです。ですから、スーパーで商品を購入した場合のように、契約成立後「すぐにお金を払え」と言えてしまうのでは、お金を借りる人はいないでしょう。そもそも、契約成立後すぐにお金を返せるような人は、人からお金を借りません。

ですので、金銭の消費貸借契約は、その性質上、貸主は一定期間、借主に対してお金を返せとは言えないのです。そこで、金銭消費貸借契約の記載事項には、返済日を記入するようにしましょう。また、返済日をしっかりと合意して書面に書くことによって、いつまでに返済をしなければならないという意識を借主に持たせることも重要なポイントでしょう。

 

④ 返済場所および返済方法

返済場所や返済方法も、後のトラブルを予防するため、記載するようにしましょう。ちなみに、特に返済場所を決めなかった場合は、弁済場所は貸主(債権者)の現在の住所になります(民法484条参照)。

 

⑤ 利息

利息を請求する場合は、明確に利率を記載しましょう。その際は、利息制限法の範囲を超えないように注意して下さい。

 

⑥ 遅延損害金

遅延損害金を請求する場合も、明確に利率を記載するようにして下さい。ちなみに、遅延損害金の限度額は、利息制限法に定められた利息の1.46倍です。

 

⑦ 連帯保証

連帯保証人がいる場合は、その連帯保証人の責任を明確に記載します。

 

⑧ 合意管轄(金銭消費貸借契約書作成の場合)

金銭消費貸借契約書作成の際、借主の住所地が貸主の住所地から遠く離れているような場合は、後に紛争が生じた場合に備えて、貸主の住所地を管轄する裁判所を管轄裁判所とする旨を記載しておくと便利です。

 

⑨ 当事者の署名・捺印

文末に、借主が(金銭消費貸借契約書の場合は貸主も)、自筆で自分の氏名・住所を記入し、実印で捺印しましょう。詳しくはこちらを参照してください。

 

 

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